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デジタルサイネージ・電子看板の価格

デジタルサイネージの導入の検討時に課題となるのが「不透明なコスト」です。
単なるモニター代だけでなく、設置環境や運用方法で変わる価格構造を、専門的な知見から分かりやすく徹底解説します。

デジタルサイネージ導入にかかる価格

初期費用の目安

デジタルサイネージの初期費用は、設置環境や配信方式によって大きく異なります。以下は代表的な構成例と総額の目安です。

  • 屋内・スタンドアロン型:43〜55型+スタンド / 15万〜30万円
  • 屋内・ネットワーク型:43〜55型+STB+クラウド設定 / 30万〜60万円
  • 屋外・ネットワーク型:高輝度防水モデル+通信機器 / 120万〜300万円以上

デジタルサイネージ導入費の内訳

以下では、公開されている料金情報をもとに、各費用の目安を紹介します。実際の金額は、製品の仕様や設置環境、運用方法などによって異なるため、あくまで予算を検討する際の参考としてご覧ください。

ディスプレイ・本体価格

屋内用の業務用ディスプレイは、43~55型程度の場合、15万~20万円前後がひとつの目安です。ただし、画面サイズや輝度、連続稼働時間、タッチパネルの有無などによって価格は変わります。

一方、屋外用ディスプレイは、雨風に耐える防水・防塵性能に加え、直射日光の下でも画面を見やすくする高い輝度が必要となるため、屋内用と比べて価格が高くなる傾向があります。55型前後の高輝度・防水モデルでは、本体だけで100万円を超える製品もあります。

STB・再生機器の費用

端末の種類や性能によって価格差があり、比較的シンプルな端末では数万円程度、Windowsを搭載した高性能な小型PCタイプでは10万~30万円程度になるケースもあります。

一方、コンテンツ再生機能を内蔵したディスプレイを使用する場合や、USBメモリから直接コンテンツを再生するスタンドアロン運用では、STBを用意しなくても運用できることがあります。

CMS・配信システムの費用

公開されている料金例を見ると、1台あたり月額1,500円~7,000円程度で利用できるサービスがあり、別途数万円程度の初期費用が設定されているケースもあります。

サービスによっては、通信回線やSTBのレンタルなどが月額料金に含まれることもあるため、単純なCMS利用料だけで比較するのではなく、料金に何が含まれているのかを確認することが重要です。

なお、USBメモリを使って手動でコンテンツを更新するスタンドアロン型であれば、CMSの利用料は基本的に発生しません。ただし、設置台数が増えると各ディスプレイでデータを差し替える作業負担も大きくなるため、設置台数や更新頻度を踏まえて運用方法を検討するとよいでしょう。

設置工事費

設置工事費は、取り付け方法や現場環境によって価格帯が大きく変動します。各設置形式の費用感は以下の通りです。

設置形式 施工費用の目安(屋内) 施工費用の目安(屋外)
スタンド設置 約3万~10万円 —
壁掛け設置 約3万~15万円 約20万~80万円
天吊り設置 約10万~30万円 —
自立設置(基礎工事あり) — 約50万~200万円

高所作業や足場の設営が必要な場合は、追加で約10万~100万円が発生します。また、壁面の補強工事や電源設備の増設、LAN配線工事などが別途発生する場合もあるため、必ず事前に現地調査を実施した上で見積もりを取得してください。

壁掛けデジタルサイネージの
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コンテンツ制作費

画面に表示する映像や静止画の制作費は、機器費用とは別に切り分けて検討します。映像制作の公開例では、3分以内の動画コンテンツ制作が1本あたり6万円~からが目安です(構成案作成、撮影、編集、字幕入れ、BGMを含む)。

ただし、ナレーション追加(3万円~)、追加撮影(1日あたり3万円~)、修正対応(1分あたり1.5万円~)といったオプションを追加することで費用は膨らみます。既存の画像素材を活用して自社内で更新作業を行えば外注費は発生しないため、普段の運用は内製化し、特に訴求力を高めたい主力コンテンツのみを外注するといった柔軟な使い分けも効果的です。

通信費・電気代・保守費

稼働後の毎月の維持費は、運用環境によって異なります。

  • 通信費: 既存の施設内Wi-Fiを利用する場合は新規契約が不要ですが、専用のLTEルーターを導入する場合は月額1,000~5,000円前後が目安です。
  • 電気代: ディスプレイの消費電力に依存します。例えば43型(消費電力 56.8W)を1日12時間・月30日稼働させた場合、電気料金は約600~830円(東京電力の基準単価換算)です。屋外用の高輝度55型(消費電力 230W)では、月額約2,500~3,400円となります。
  • 保守費: 現地対応(オンサイト保守)は月額5,000円~、定期点検は1回あたり約2万~10万円が目安です。メーカー保証期間内であれば、有料の保守契約を結ばずに運用する選択肢もあります。

デジタルサイネージの設置費用

設置方法 工事の規模 主な追加費用 設置費用の目安 向いている場所
スタンド型 小 スタンド、組立、転倒防止、配線整理 約3万~10万円 店頭、受付、イベント会場
壁掛け型 小~中 金具、下地補強、配線隠蔽、電源工事 約3万~15万円 飲食店のメニュー、売場、施設案内
吊り下げ型 中 天吊り金具、アンカー、落下防止、天井裏配線、高所作業 約10万~30万円 通路、駅、商業施設など視認位置が高い場所
屋外設置 中~大 基礎、アンカー、防水、電源、通信、運搬・重機 壁面:約20万~80万円
基礎自立:約50万~200万円
店舗前、ロードサイド、施設入口

※金額はディスプレイ本体を含まない施工費の目安です。高所作業が必要な場合は、さらに約10万~100万円が加算されることがあります。基本的には工事量が増えるほど高額になりますが、本体重量や補強の要否によって金額の順序が前後するケースもあります。

スタンド型の場合

スタンド型は4方式のなかで比較的工事の負担が小さく、電源近くの平らな屋内床に配置するだけであれば、施工の外部委託を伴わずに設置できる場合もあります。ただし、専門業者へ組み立てや転倒防止、配線整理まで依頼した場合は、約3万~10万円が施工費の目安です。

なお、スタンド本体は2万~20万円程度と幅があり、設置費とは別途費用が発生します。床面にアンカー固定を行う際は床工事も加わります。レイアウト変更や移設が容易なため、店頭や受付、イベント会場での利用に適しています。

壁掛け型の場合

壁掛け型の施工費は約3万~15万円が目安となります。固定用金具自体は5,000円程度の市販品も存在しますが、費用の中核を占めるのは取付作業と壁面の下地補強です。石膏ボードの壁面は強度が不足するため、合板などで補強を施す必要があります。コンセントの増設や配線の隠蔽処理も、別途費用が発生する点に留意が必要です。

吊り下げ型の場合

天井からの吊り下げ方式は、落下防止対策が不可欠となるため、床置や壁掛けに比べて工事の規模が大きくなります。費用は約10万~30万円が目安で、主な内容としては天井へのアンカー打設、落下防止ワイヤーの装着、天井裏の配線作業が挙げられます。天井高や電源からの距離によっては高所作業車の準備が必要となるため、現地の状態確認を前提とした見積もり取得が基本です。

屋外設置の場合

屋外への設置は雨天、粉塵、直射日光への対策が必要であり、費用構造が屋内設置とは大きく異なります。施工費の目安は、外壁面への取り付けで約20万~80万円、基礎施工とアンカー固定を伴う自立型で約50万~200万円です。

ただし、電源確保・通信回線・運搬費・高所作業費などの付帯費用は別途見積もっておく必要があります。

【ケース別】デジタルサイネージ導入費用シミュレーション

※いずれも購入モデルを想定し、複数の事業者が公開している価格情報を組み合わせた参考数値です。特定事業者が一括提示する見積金額ではありません。

飲食店に1台設置する場合

STB(メディアプレーヤー)内蔵の「本体+スタンド」セットを採用し、USBメモリによるスタンドアロン運用を行う構成です。

  • 初期費用:約30.5万~38.6万円

・本体+スタンド:27.5万円(43型)~28.6万円(55型)
・設置依頼(組立・転倒防止等):約3万~10万円
・STB・CMS:不要(コンテンツを内製化すれば外注費も発生しません)

  • ランニングコスト:月額1,000~2,000円程度+任意の保守費

・電気代:50型を1日8時間稼働させた場合、月額1,000~2,000円程度
・通信・CMS費:0円(※コンテンツ更新は現地での手動作業となります)
・保守費:任意加入で月額5,000円〜が一般的です

小売店舗に3台設置する場合

55型ディスプレイ3台を壁面設置し、クラウド型CMSでコンテンツを一括配信・管理する構成です。

  • 初期費用:約73.8万円+コンテンツ作成費・下地補強費

・55型本体(3台):62.7万円
・壁掛け金具(3個):約1.6万円
・取付工事費:約4.1万円(複数台導入による割引が適用される場合があります)
・CMS初期費用:5万円(5台まで共通料金・専用STBを含む)

  • ランニングコスト:約2万円/月+Wi-Fi通信費・保守費

・CMS利用料:5,000円 × 3台 = 1.5万円/月
・電気代:約5,200円(1日12時間稼働で試算)
・別途、設置場所にWi-Fi環境が必要です

※単純な「1台あたりの費用 × 3」とならないのは、CMS初期費用が全台共通であり、施工費にも複数台割引が適用されるためです。

屋外に大型サイネージを設置する場合

筐体一体型の屋外用55型ディスプレイに、LTE通信機能付きCMSを組み合わせた高機能構成です。

  • 初期費用:約142万~322万円+電気工事・運搬費等

・屋外用55型本体:114万円
・設置工事費:壁面固定=約20万~80万円 / 基礎アンカー固定=約50万~200万円
・CMS初期費用:8万円
・高所作業が必要な場合、追加費用として約10万~100万円が発生します

※壁面設置の場合は約142万~202万円、基礎固定の場合は約172万~322万円が目安です。

  • ランニングコスト:約9,600円/月+定期保守費

・CMS・LTE通信・STB利用料:7,000円/月
・電気代:約2,600円(1日12時間稼働で試算)
・保守費:定期点検1回あたり2万~10万円前後が相場です。屋外設置では屋内よりも優先的に保守予算を確保することをおすすめします。

※電気代は31円/kWhで算出しており、実際の契約プランや輝度設定によって変動します。金額はいずれも試算の目安としてご確認ください。

デジタルサイネージの価格が変わる主なポイント

屋内用・屋外用の違いで大きく変わる理由

屋外用は直射日光に負けない「超高輝度」と、雨風や埃を防ぐ「防水・防塵設計」が必須です。さらに内部の熱を逃がすための空調機能や強化ガラスも必要なため、構造は精密機械そのもの。そのため、屋内用と比較すると本体価格は数倍から10倍近く跳ね上がることが一般的です。

スーパーマーケットでの
デジタルサイネージの
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画面サイズ(小型〜大型)による価格差

サイズが大きくなるほど価格は上がりますが、特に65インチを超える大型モデルは製造コストや流通量が限られるため、価格上昇が急激になります。また、単に本体代だけでなく、巨大な画面を支えるための特別な設置工事や運搬費といった「周辺コスト」もサイズに比例して膨らむ点に注意が必要です。

7インチの
デジタルサイネージの
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ネットワーク型・スタンドアロン型の違い

USBを差し替えて使う「スタンドアロン型」は初期投資を安く抑えられます。対して、遠隔操作ができる「ネットワーク型」は、専用の通信機器(STB)やクラウドシステムの利用料が必要なため初期・月額ともに高価です。ただし、複数台を管理する場合は、現地に行く人件費を削れるネットワーク型の方が合理的です。

明るさ(輝度)・防塵防滴などのスペック要因

「輝度(cd/m²)」が高いほど、また「IP規格(防水・防塵)」の等級が厳しいほど、高性能な部材が必要になりコストに直結します。さらに、24時間連続稼働に耐えられる業務用パネルか、16時間稼働の一般モデルかといった耐久設計の違いも、価格を左右する重要な要素です。

デジタルサイネージの
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コストを抑えるポイント・運用を合理化するコツ

必要なスペックを見極めて無駄を削る

直射日光の当たらない屋内では、標準的な明るさ(350〜450cd/m²)で十分なケースがほとんどです。また、夜間に消灯する店舗では24時間稼働モデルではなく16時間稼働モデルを選ぶことで、端末代を2〜3割削減できます。設置環境と稼働時間を見直すだけで、大幅なコスト削減が可能です。

コンテンツ制作を内製すると費用を抑えられる

継続的に発生する制作費は、内製化によって大きく削減できます。CanvaやPowerPointにはサイネージ用テンプレートが豊富にあり、日常的な更新は自社対応が可能です。ブランド動画など重要なコンテンツのみ外注するハイブリッド運用が、品質とコストのベストバランスを実現します。

ランニングコストの安いCMSを選ぶ

多機能なCMSは魅力的ですが、使わなければ無駄になります。最近は月額数百円のシンプルなサービスや、買い切り型ソフトも登場しています。特に少数台運用では、必要最低限の機能に絞ることで固定費を抑えられます。

長期運用なら購入、短期ならレンタルがおすすめ

3年以上の常設運用では購入やリースの方が総額は安くなります。一方、展示会や短期キャンペーンではレンタルが適切です。レンタルは初期費用が不要で、保管や廃棄の手間もなく、トータルコストと管理負担を軽減できます。

デジタルサイネージの見積もり比較時のチェック項目

提示される見積総額は、事業者ごとに「含まれる作業・費用の範囲」が異なるため、そのままでは単純比較ができません。
以下の9項目について、同じ条件で揃えて確認しましょう。

① 本体のみか、工事費込みか

  • 「設置」の範囲(組み立てのみ/壁掛け・電源・配線工事まで)
  • スタンド・取付金具・STB(メディアプレーヤー)の有無

② 現地調査費

  • 無料か有料か
  • 契約時に工事費用へ充当されるか

③ 運搬費

  • 搬入先は玄関先(車上渡し)か、実際の設置場所か
  • 往復送料や荷上げ費用の有無

④ 壁面補強・電気工事

  • 下地補強・コンセント増設・配線隠蔽の要否
  • 高所作業費や屋外広告物申請などの許可手続きが必要か

⑤ CMSと通信費

  • 料金単位(1台ごと/1アカウントごと、月額/年額)
  • 通信費(LTE回線等)が含まれているか

⑥ 初期設定

  • STBおよびCMSの設定、配信テストの実施有無
  • 静止画・動画コンテンツの制作費の有無

⑦ 保守範囲

  • 対応窓口は電話・遠隔操作・現地訪問のどこまでか
  • 故障時の機器取り外し・再取付・配送費用は誰が負担するか

⑧ 撤去・廃棄費

  • 契約終了時の取り外しおよび原状回復工事が含まれているか
  • 機器本体や取付金具の処分費用は別途発生するか

⑨ 最低契約期間

  • 最低利用期間や中途解約金の有無
  • 自動更新の有無および更新手数料の発生有無

デジタルサイネージの価格に関するよくある質問

Q. 1台だけ導入するといくらになりますか?

仕様や運用方式によって異なります。公開価格では、43型前後の屋内向けで20万円弱、キオスク型で60万円超、屋外対応では100万円超の例もあります。

ネットワーク型では、機器代に加えてCMS利用料や通信費、施工費などがかかる場合があります。「本体価格」と「運用開始までの総額」を分けて確認しましょう。

Q. 設置工事だけを依頼することはできますか?

施工のみ対応する会社もあります。ただし、他社で購入した機器を設置する場合は、取付金具や重量、設置場所の構造などの事前確認が必要です。

また、設置方法が原因の故障はメーカー保証の対象外となる場合があります。購入先と施工会社が異なる場合は、故障時の問い合わせ先や責任範囲も確認しておきましょう。

Q. 月額費用は必ず発生しますか?

必ずしも発生しません。USBメモリやSDカードで更新するスタンドアロン型なら、CMS利用料や通信費なしで運用できる場合があります。

一方、クラウドCMSや通信回線を利用するネットワーク型では月額費用がかかります。月額料金がなくても、電気代や修理費などは別途必要です。

Q. 購入とレンタルはどちらが得ですか?

短期利用ではレンタルが有力ですが、利用期間だけで一概には判断できません。

例えば、月額8,580円のレンタルと19万8,000円の購入を機器代だけで比較すると、約23か月で購入費を上回ります。ただし、設置・撤去、保守、廃棄などの費用も含めて比較する必要があります。

Q. 補助金は利用できますか?

サイネージ単体の導入だけを対象とする全国共通の補助金は原則ありません。

ただし、事業目的や条件によっては、国や自治体の補助制度の対象になる場合があります。

対象となる経費や申請の受付状況は制度によって異なるため、申請前に最新の公募要領を確認しましょう。

デジタルサイネージ・電子看板の価格情報まとめ

本体価格だけで判断せず、長期的な運用コストを含めて予算を組むことが重要です。設置環境に合ったスペック選定と、内製化を取り入れた運用体制を構築することで、デジタルサイネージのコストパフォーマンスを最大化できます。